今回当ブログでは、自転車の歴史等は割愛致しますが、その代わりにもう少し掘り下げて、
自転車の選び方についてお話していきます。
自転車には、様々な種類があるのは皆様もご存じのことと思われますが、その中で自分に合ったものを選ぶとなると
ネット等で調べてもなかなか分かり辛いなと感じるのが正直なところです。
中には、「ドロップハンドルが付いている自転車=ロードバイク」としてるところもありますが、
それはちょっと乱暴すぎないかと思うわけです。
なのでここでは、可能な限り分かりやすく皆様が自分に合った自転車をお選びいただけるように、説明していきたいと思います。
とは言え、ロードバイクとクロスバイクの違いを説明するだけでもかなりの種類が関わってきます。
まずは下の写真をご覧く下さい。
こちらの写真を基に自転車のジャンルについて詳しく解説していきたいと思います。
左から
①ロードバイク(ロードレーサー)
ドロップハンドルに細いタイヤ(現在では700×25c~28cが中心)を装着し、
フレーム設計を含め長い距離を速く走ることに主眼を置いた設計をしています。
グループセットコンポーネント(ブレーキや変速機などの構成部品)はロードバイク用のものを使用しています。
ROCKBIKESではENVY(エンヴィ)やROCKET(ロケット)、
過去のモデルですとDeuce(デュース)やSpitfire(スピットファイア)、Fortune(フォーチューン)等がこちらに属します。
(参考)上の写真は過去に販売していたENVYのカスタムモデルです。
以下は日本において一般にクロスバイクと呼ばれるものをこのブログでは細かく分類しています。
②フラットバーロード
上記のロードバイクのフレームに、フラットバーハンドルを組み込んだものと解釈していただければ分かりやすいと思います。
フラットバーハンドルに交換している分、ロードバイクよりは若干姿勢が立ち気味なのと、
ドロップハンドルではないので初心者でも怖さは少ないと思います。
グループセットコンポーネントにはロードバイク用のものを使用しているケースが多いです(こちらはメーカーや車種によります)。
そのため基本的に、デュアルコントロールレバー(ブレーキレバー一体型の変速レバー)と
ドロップハンドルに交換するだけでロードバイクに変更できます。
当社ではENVY・ROCKET、過去にあったSpitfireなどにもフラットバーロードモデルがございました。
(参考)上の写真はSpitfire(スピットファイア)のフラットバーカスタムです。
③標準的なクロスバイク
フラットバーハンドルにロードバイクより少し太いタイヤ(一般的には700×28c以上や、最近では650Bを使用したものも)、
フレーム設計も含め、ロードバイクやフラットバーロードよりも立ち気味の姿勢になります。
その為ロードバイクと比較して前傾が浅い上に、タイヤ内のエアボリューム(空気の量)が多いので空気圧を低くできる為、
体感上の乗り心地はよくなる傾向(個人差はあります)ですが、その分、路面の抵抗が増し走りが重く感じたり、
細いタイヤと比較して、重量が重くなる等の理由で、ロードバイクやフラットバーロードよりも長距離走行や、
速く走ることに対して不利になります。
グループセットコンポーネントはマウンテンバイクのものを使用していることが多く、
マウンテンバイク用の方がロードバイク用に比べて、丈夫で安価である場合が多いので、
標準的なクロスバイクがロードバイクやフラットバーロードよりもお求めやすいことが多いです。
ROCKBIKESでは、今は一旦ラインナップから外れていますが(必ず復活します!)Prideがこちらにあたります。
Prideは世代ごとに、ハンドルバー形状がフラットバー→ブルホーンバーに変更しましたが、
所謂クロスバイクの王道スペックをキープしておりました。
(参考)プライド
現在販売中のグリードは判断が難しいですが②と③の中間になるかと思います。
(参考)グリードの650B仕様です
④トレッキングバイク
標準的なクロスバイクとMTB(2000年以前)の中間的なものです。
標準的なクロスバイクよりもう少し悪路(そもそもトレッキング用なので)にも行けるような車体構成で、
フロントフォークにサスペンションを搭載したものが多くあります。
但し現在の日本に於いては、トレッキングバイクのカテゴリー自体がほとんど見かけなくなってしまいました
(需要が無くなったんでしょうか?)。
⑤MTB(マウンテンバイク)
悪路を走る為に考案された自転車、上記のジャンルの中ではロードバイクに次いで歴史が古いです。
フロントサスペンションを持ち(リジットフォークのものもありますし、前後にサスペンションを装備したものも有ります)
アメリカが発祥の為タイヤサイズは26インチを基本としていました。現在では27.5インチや29インチも展開しています。
フレームサイズも泥が詰まったりしないようにタイヤとのとのクリアランスも大きめに取られ、
姿勢も標準的なクロスバイクよりもさらに立ち気味になっています。
今回の説明では、1990年代に一大ブームを巻き起こした世代のMTB
(特にリアにサスペンションの付いていないハードテイルのモノにフォーカス)について触れています。
MTBは現在は当時と比較して急速な変化を遂げており、またジャンルも細分化され当時とは全く違う設計になっております。
現代のMTBは自転車としてあまりに違いすぎるので、機会があればいずれMTB単体でブログを書ければと思います。
(参考)現在のハードテイルMTB
⑥グラベルバイク
近年この名前が誕生し、人気が上がっているジャンルです。
タイヤは700Cもしくは650B(27.5インチ)でかなり太目のタイヤを履いています。
文字通り林道や未舗装路などを走れるバイクとして誕生したのですが、
フレーム設計は上記の2000年頃までのMTBと似ている部分も多く、現代版トレッキングバイクという感覚でしょうか。
只、近年新しくできたジャンルということもありメーカーごとの考え方や設計には割と幅があるかたちとなっております。
グラベルバイクはドロップハンドルのグラベルロードとフラットハンドルのフラットバーグラベルに分かれます。
⑥-1 グラベルロード
上記のグラベルバイクのフレームにドロップバーを組み合わせたタイプです。
ドロップバーの為前傾は取りやすいので、フラットバーグラベルよりはスピードを重視してはいますが、
やはりフレームは太く大きいタイヤを収める為にクリアランス等は大きく取られており、
フレームジオメトリとしては、一部の2000年頃までのMTBに近いものとなっております。
ロードという名前が付いているので純粋なロードバイクと勘違いされる方もいるかもしれませんが、
タイヤが太いということは言い換えると路面抵抗が大きく、かつタイヤを含め車両全体が重いということなので
同程度のグレードのバイク同士で比較すると、速さと遠くに行くという能力としては純粋なロードバイクには劣ります。
⑥-2 フラットバーグラベル
上記のグラベルロードとフレーム設計は良く似ていますが、ハンドルがフラットバータイプ(含むライザーバー)の為
ハンドル形状的に道が悪いところでの安定感はグラベルロードよりはあると思います。
グループセットコンポーネントもMTB系が多く、初期費用や運用コストも安くこれからグラベルを体験したい方に
向いているかと思います。勿論、既にスポーツバイクに慣れ親しんだ方にも十分に楽しめるカテゴリーだと思います。
ROCKBIKES的には、今一推しのカテゴリーです。
標準的なクロスバイクをもう少し悪路寄りに振ったものと考えていいかと思います。
当社のWRATHがこのフラットバーグラベルに属します。
ロードバイクとクロスバイクという意味で関わってくるジャンルとしては、大きくこの程度では無いでしょうか?
ではこの中でどれを選べばいいのかというのをご紹介していきたいのですが、
長くなってしまったのでその話は次回にしたいと思います。